尿失禁の治療法は近年目覚ましく発展しています。いろいろなオプションが選択できる良い時代になってきました。
尿失禁には腹圧性、切迫性の2つが主な原因となります。腹圧性尿失禁の治療には骨盤底筋体操、骨盤底リハビリテーション、骨盤底筋訓練などの名称が散乱し、レーザー治療(モナリザタッチ®️、インティマレーザー®️など)、磁器刺激療法(エムセラ®️、スターフォーマー®️など)、手術(尿道スリング、PRP治療、脂肪幹細胞移植など)、薬剤治療などを含めると何を選択して良いのか分からなくなると思います。さらに切迫性尿失禁では過活動膀胱や間質性膀胱炎がベースにあるとまたそれぞれに、内服薬剤治療、膀胱内注入療法、ボツリヌス毒素などなど、混合性尿失禁になると(腹圧性と切迫性)プロでも迷ってしまう程です。
そこで、骨盤底リハビリテーション、磁器刺激療法、レーザー治療、手術療法(尿道スリング、PRP治療など)フルオプションを揃える日本橋骨盤底診療所ではどう使い分けるのかを解説したいと思います。
骨盤底リハビリテーションは「骨盤底を鍛える!」と考えられがちですが、本筋は「使い方を改善する!」事です。リハビリテーションはもともと障害を受けた機能を回復させるための技術が詰まっています。筋力を回復させる事にも行いますが、使い方を体得するのが主な目的になります。骨盤底筋を上手に使う、負荷をかけないなど骨盤底を大事に使う(取り扱い)ためのノウハウを学んで頂きます。
磁器刺激療法はスターフォーマーを用います。座面と腰部から業界最大のテスラを生み出し、骨盤底筋を30分間で5万回刺激できます。筋肉強化を主としますので骨盤底の筋力がない方に向いています。筋力のある無しは内診や会陰からのエコー検査を一緒に拝見し動き方や筋肉量を確認する事ができます。骨盤底の筋力がある方が行ってもあまり意味がないかもしれません。
レーザー治療は主に「尿道粘膜の萎縮」「腟壁の緩み、萎縮」などを再生する目的で行います。膀胱鏡で尿道の状態や腟の壁を供覧しながら弱い部位がないか確認します。尿道のパッキン構造に萎縮があったり、腟壁の緩みなど一目瞭然となります。
使い方が悪くて漏れている方に、レーザー治療をやっても治療効果が期待できないですし、尿道粘膜が萎縮しているのに筋肉強化ばかりしても遠回りになる可能性があります。
PRPは前立腺全摘後の尿失禁や内因性尿道括約筋不全の方に有効だと考えています。
自分の尿失禁の原因はどこからきているのかを確認する事で、どの治療を選択したら良いのか理解を深めて頂きたいと思います。
