本日は60代女性のご相談でした。4,5年前から膀胱炎を繰り返されており、その都度抗生剤の処方を受けておられた方でした。50歳で子宮筋腫のため子宮全摘をされています。また、ジョギングなどで尿漏れも気にされておりました。
膀胱炎を繰り返す原因を調べる必要があるため、膀胱鏡が必要です。膀胱内は陳旧性の慢性炎症像で尿道粘膜は軽度の萎縮、尿道周囲粘膜・腟内の粘膜は萎縮があり、点状出血や血管が透ける状態でした。モニターを供覧し説明していましたので、「裸同然ですね」とおっしゃっておられました。確かに粘膜が薄くなり中の血管が透け透けでしたのでうまい表現だと思いました。
尿失禁の機能チェックは尿道周囲の筋肉が収縮するのかどうかを確認します。尿道周囲の筋肉はほぼ動かず、殿筋などの代償運動がメインでした。今までやっていた骨盤底訓練は閉めていたつもりだったとのことでした。尿道括約筋を閉める運動連鎖を改善する必要があります。
腹圧性尿失禁にも尿道括約筋不全(スカスカ)と尿道過可動(グラグラ)があり、治療内容が微妙に異なります。
骨盤底の協調運動が悪いため、内閉鎖筋を押したところ特に左の内閉鎖筋に圧痛があり、その時に患者さんから左股関節を痛めていた事をお話しされました。
診察所見から、改善点を上げ、治療法選択と治療戦略を立案実行していくということになります。
1.GSM、粘膜萎縮による反復性膀胱炎→女性ホルモン、レーザー治療 2.括約筋不全、内閉鎖筋痛(腟こり)→骨盤底リハビリテーション
などの治療をご紹介しました。まず、女性ホルモン+骨盤底リハビリテーションを希望されました。根本的な治療のスタートラインに立って頂いた感じがしました。

尿道のチェック項目
- 尿道粘膜の厚み
- 尿道括約筋の収縮
- 尿道長
- 骨盤底の下垂の有無
- 内尿道口の開大の有無
- 尿道過可動の有無 など
