前立腺を切除した後、尿漏れをしやすくなります。多くの方は1年以内に予防的パットあるいはパットフリーになりますが、腹圧がかかった時には少量の尿漏れをする方もいらっしゃいます。
工学系の仕事をされている方から、尿漏れのメカニズムについて質問されることがチョコチョコあり、解説したいと思います。
正常の尿道の構造

「尿禁制を保つ3つの機能を知る!」
- 尿道括約筋
- 尿道粘膜
- 神経(運動機能)
尿道括約筋の問題
手術後最も尿失禁が長くなる原因の一つが尿道括約筋への運針のため括約筋が引っ張られると、1年くらい回復にかかります。
左図は尿道だけ、右図は括約筋まで運針されています。 唇だけと口の中からひっぱられるとどうでしょう?


括約筋そのものを「がん切除の際切り取らないといけなかった場合」筋肉量が減るため尿失禁の原因になります。
尿道粘膜の問題
あまり尿道括約筋ばかり注目されるため、粘膜に注意がいかないので少し詳しく説明します。


左図は通常の粘膜、ひだ構造がしっかりとしており、パッキンの役割を果たします。
右図は尿道が前後に引き延ばされたことにより粘膜のひだ構造が伸びるパターンです。前立腺全摘後、前立腺が無くなった部分を膀胱と尿道を吻合すると尿道が引き伸ばされるためひだ構造も伸ばされパッキン構造が弱くなります。このため、手術の際尿道を引っ張られないようん工夫をします。
機能をうまく使えない(神経)
括約筋も尿道粘膜もしっかりしているのに括約筋をうまく閉めることができない方も散見されます。筋肉があっても、上手くボール投げや球けりができないこととよく似ています。


治療法は
尿失禁の重症度と原因を見極めて治療をすることが治療の近道です。
- 尿道括約筋萎縮によるもの: 骨盤底リハビリテーションや磁器刺激療法
- 粘膜萎縮によるもの:PRP治療やレーザー治療
- 筋収縮困難によるもの:骨盤底リハビリテーション

上図は日本橋骨盤底診療所の診断治療のイメージ図です。

“前立腺がん術後の尿失禁のメカニズム” への1件のコメント
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