膀胱炎を繰り返す、原因不明の下腹部痛

本日は、3年間婦人科と泌尿器科を受診され、萎縮性腟炎や膀胱炎で加療されておられました。診療の中で「感じすぎ」などと諭されたとのことです。泌尿器科と婦人科の狭間の領域はなかなか難しく、骨盤底の筋肉の問題となると整形外科との狭間でもあります。

 膀胱鏡では間質性膀胱炎/膀胱痛症候群の所見はなく、尿流量測定でも排尿状態も問題なし、泌尿器科医にはこれ以上は望めません。婦人科疾患としてどうでしょう?経腟エコー検査で卵巣、子宮は問題なし、内診でも腟自体に問題はありません。

 では?膀胱炎を繰り返す原因は?、下腹部の痛みは?となるわけです。下腹部の痛みを発するのは膀胱や子宮だけではありません。骨盤底筋や神経があります。最も骨盤底筋の中でストレスを受けやすい筋肉、「内閉鎖筋」の診断ができるかどうかで治療方針が変わります。

 内閉鎖筋の圧痛を確認し、筋膜リリースを施行し、膀胱の残尿感は消失、下腹部の違和感もなくなりました。また、腟内視鏡所見では腟粘膜の萎縮とPH7と上昇しておりGSM(閉経関連尿路性器症候群)です。保湿、局所ホルモン療法、レーザー治療との併用を提案しました。

 反復性膀胱炎になる理由、下腹部の違和感の原因が理解できたと涙目に話されておられました。領域を超えた診療の在り方と関わります。

 


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