【症例紹介】骨盤臓器脱でペッサリーサイズダウン!リハビリと治療で改善した50代女性のケース

骨盤臓器脱(膀胱瘤)は、年齢とともに増えてくる女性特有のお悩みです。

今回ご紹介するのは、50代の女性。ペッサリーで膀胱瘤を整復していたものの、残尿が多く自己導尿が必要かつ膀胱炎を繰り返されていた方です。

【治療開始時の状態】

  • 骨盤底筋がうまく締められない
  • 内閉鎖筋に強い痛み
  • 腟炎を併発
  • 膀胱炎を繰り返す
  • ペッサリーは装着しているが、残尿が多く自己導尿をされていた

「いろいろコントロールがつかない」ことに不安を感じられていました。

【治療の流れ】

① 骨盤底リハビリテーション開始

骨盤底筋の使い方を一つ一つ練習し、少しずつ正しい収縮ができるようにサポートしました。

② ホルモン軟膏で腟炎の治療

腟の環境を整えることで炎症や不快感を改善し、感染を予防しました。

③ 内閉鎖筋の筋緊張コントロール

内閉鎖筋の過緊張が肛門挙筋の動きを妨げていたため、リハビリで緊張を和らげ、筋肉のバランスを整えました。

約半年の経過で

【改善が得られたポイント】

  • 自己導尿をやめられた
  • 肛門挙筋が弱いながらも動くようになった
  • 骨盤臓器脱の程度がやや改善
  • ペッサリーを小さなサイズに変更できた
  • ペッサリーの自己着脱も上手にできるように
  • 以前繰り返していた膀胱炎にも一度もならずに経過

【チームとして感じたこと】

骨盤臓器脱は「ペッサリーを入れるか手術をするか」と思われがちですが、実際には 筋肉の使い方、筋緊張のコントロール、腟炎や感染症の管理 など、複雑に絡み合った問題を一つずつほどいていくことが大切です。

こうして改善が積み重なり、ペッサリーをサイズダウンできた瞬間は、骨盤底診療の醍醐味だと感じます。

【まとめ】

骨盤臓器脱の治療は、単に臓器を支えるだけでなく、

  • 骨盤底筋のリハビリ
  • ホルモン治療による腟環境の改善
  • 筋緊張や感染のコントロール

を組み合わせることで、より自然で快適な生活に近づけることができます。

「ペッサリーを入れっぱなし」で何もケアしないと「感染」、「出血」、「サイズアップ」、最終的に「手術」の流れができてしまいます。


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