生理痛がひどく、低用量ピルを内服し始めた女性。
服用後しばらくして「夜になると尿失禁がひどくなってきた」との訴えで受診されました。
これだけ聞くと「ピルの副作用で尿もれ?」と思われがちですが、実際には少し違うケースもあります。
婦人科では、泌尿器科的な病気のため、泌尿器科受診、過活動膀胱治療、骨盤底筋トレーニングを受けましたが改善せず。
当院を受診された際、水溶性の帯下を多量に認め、膀胱からの尿漏れは確認できませんでした。
結果として「ピルによるホルモン変化に伴う帯下増加」が原因で、尿失禁ではなかったのです。
ピルによってPMS(月経前症候群)や生理痛が軽快する良い効果の一方で、
エストロゲンやプロゲステロンのバランス変化により、帯下が増えることがあります。
この帯下が下着を濡らすことで「尿漏れ」と誤認されることも少なくありません。
また、ホルモンバランスの変化で陰部環境の変化で膀胱炎を繰り返すことも。
ピルは上手に使えば体調を整える強い味方ですが、
その“良い作用”と“副作用”の両面を理解しておくことが大切です。
✅まとめ
- ピル服用後に「尿漏れ」と感じても、実は水溶性帯下のことがある
- 婦人科・泌尿器科の連携が診断の近道
- ピルの良い効果(PMS改善)と副作用(帯下・膀胱炎リスク)を知っておく
