前立腺がん術後の尿失禁の治療について

先日、前立腺全摘除術後の軽度〜中等度の尿もれでご相談にいらした方がいました。

当院では、以下のような治療選択肢をご案内しています。

  • 骨盤底リハビリテーション
     正しい骨盤底筋の動きを再学習し、括約筋機能の回復を促します。
  • 磁器刺激療法(スターフォーマー®)
     着衣のまま骨盤底筋を磁気刺激し、筋肉を効率的に鍛える治療です。
  • PRP尿道括約筋注入療法
     ご自身の血液から抽出した血小板を尿道括約筋へ注入し、組織修復・再生を促す再生医療です。
  • 人工尿道括約筋(AMS800など)
     中〜重度の尿失禁に対して有効な外科的治療法です。

これらの説明をすると、患者さんは

「一度も聞いたことがない」「知っていたら色々挑戦したかった」

とお話しされていました。

確かに、保険診療に含まれない治療は紹介されにくいという現状があります。

しかし、実はこのPRP尿道括約筋注入療法は、世界的な医学誌 Scientific Reports に掲載され、臨床試験によって有効性が証明された治療なのです。

A novel management for postprostatectomy urinary incontinence: platelet-rich plasma urethral sphincter injection.

Lee PJ, et al. Scientific Reports, 2021.

このようにエビデンス(科学的根拠)が示されているにもかかわらず、

日本ではまだ導入が進んでいません。

医療費の抑制や制度上の制約など、背景は複雑ですが、

「エビデンスがある治療が選択肢として存在する」ということを

まず多くの方に知っていただくことが大切だと思います。

医療費と健康のバランスをフラットに見つめ、

患者さん一人ひとりに最適な治療が届くよう、

これからも情報発信を続けていきたいと思います。

🩵 日本橋骨盤底診療所(Nihonbashi Pelvic Floor Clinic)

東京都中央区日本橋2-1-10 柳屋ビルディングB2

📞 03-6262-5389

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