ハンナ型間質性膀胱炎と筋筋膜性疼痛症候群2つの深い関係

──膀胱水圧拡張術後に残るその痛みの正体とは?──

ハンナ型間質性膀胱炎で一回排尿量が100mL前後だった方。

膀胱水圧拡張術から1ヶ月後の尿流量検査では、

  • 排尿量:260mL
  • 残尿:10mL
  • 排尿時間:問題なし

と、客観的にはとても良い改善を認めましたが

「良くはなっていますが、でも……まだ痛いんです。」

■ なぜ量は改善しているのに痛みが残るのか?

初診時にハンナ型間質性膀胱炎として診断しましたが、

  • 内閉鎖筋
  • 尾骨筋

などに非常に強いトリガーポイント(MPPSのサイン)がありました。

診察時に骨盤底リハビリテーションをお勧めしましたが、

患者さんは手術で全てが治ると思われていました。

それは当然です。

色々説明を受けても、

「これも」「あれも」では混乱してしまいますし、

“痛みの原因が1つではない”というのは、患者さんにとってとても理解が難しいのです。

■ ガイドラインも示す“柱の治療”

日本の間質性膀胱炎ガイドラインでは、

  • 膀胱水圧拡張:推奨グレードB
  • 理学療法(骨盤底リハ):推奨グレードB

となっています。

これは、

間質性膀胱炎の多くの患者さんが、MPPS(腟こり)を併発している可能性を示していると考えられます。

  • 膀胱の治療だけでは不十分場合
  • 骨盤底筋の過緊張・トリガーポイントの治療が同じくらい重要

ということです。

水圧拡張で「容量が増える」「出しやすくなる」といった膀胱側の改善があっても、

筋肉の痛みは別ルートで残り続けることがあります。

■ 骨盤底筋の治療で“痛み”が改善する理由

MPPS(腟こり)は骨盤底筋などの過緊張が、膀胱へ放散痛(referred pain)として伝わる病態です。

  • 骨盤底リハビリテーション
  • 筋膜リリース
  • 体外衝撃波: DUOLITH®︎
  • 磁器刺激療法:スターフォーマー®︎

などを行うことで

下腹部、骨盤などの痛みも軽減するケースが非常に多いのです。

■ 当院での新しい取り組み

― MPPS(腟こり)セルフケア用スティック ―

日本橋骨盤底診療所では、

MPPS(腟こり)の治療をより効果的に行うために、

専用のスティックによるセルフケアの取り扱いを始めました。

  • 自宅でできる
  • 自分のペースで続けられる
  • リハビリとの併用で効果が高い

と患者さんからも好評です。

■ 痛みの治療は「順番」が大切

膀胱だけでなく筋肉の問題が重なっていることが珍しくありません。

1つの治療で全てが治れば良いのですが

膀胱 → 骨盤底筋 

というように、順番に整理していくことが大切です。

一緒に“痛みのピース”をひとつひとつ外していけたらと思っています。

【日本橋骨盤底診療所のご案内】

▶ 日本橋骨盤底診療所(NPFC)

骨盤底疾患の専門クリニック

間質性膀胱炎/膀胱痛症候群、MPPS、腟こり、骨盤痛、尿もれ、骨盤臓器脱に対応

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