本日は安房地域医療センターです。
85歳、63歳の方の術後1ヶ月外来です。2泊3日の入院でしたが、ご家庭で痛み止め内服で普段通りの生活を送られて大変喜ばれておりました。
お一人は若干の腹圧性尿失禁が残存しておられていたため、亀田総合病院の骨盤底リハビリテーションで訓練をしていただいています。
本日は安房地域医療センターです。
85歳、63歳の方の術後1ヶ月外来です。2泊3日の入院でしたが、ご家庭で痛み止め内服で普段通りの生活を送られて大変喜ばれておりました。
お一人は若干の腹圧性尿失禁が残存しておられていたため、亀田総合病院の骨盤底リハビリテーションで訓練をしていただいています。
本日は60代女性のご相談でした。4,5年前から膀胱炎を繰り返されており、その都度抗生剤の処方を受けておられた方でした。50歳で子宮筋腫のため子宮全摘をされています。また、ジョギングなどで尿漏れも気にされておりました。
膀胱炎を繰り返す原因を調べる必要があるため、膀胱鏡が必要です。膀胱内は陳旧性の慢性炎症像で尿道粘膜は軽度の萎縮、尿道周囲粘膜・腟内の粘膜は萎縮があり、点状出血や血管が透ける状態でした。モニターを供覧し説明していましたので、「裸同然ですね」とおっしゃっておられました。確かに粘膜が薄くなり中の血管が透け透けでしたのでうまい表現だと思いました。
尿失禁の機能チェックは尿道周囲の筋肉が収縮するのかどうかを確認します。尿道周囲の筋肉はほぼ動かず、殿筋などの代償運動がメインでした。今までやっていた骨盤底訓練は閉めていたつもりだったとのことでした。尿道括約筋を閉める運動連鎖を改善する必要があります。
腹圧性尿失禁にも尿道括約筋不全(スカスカ)と尿道過可動(グラグラ)があり、治療内容が微妙に異なります。
骨盤底の協調運動が悪いため、内閉鎖筋を押したところ特に左の内閉鎖筋に圧痛があり、その時に患者さんから左股関節を痛めていた事をお話しされました。
診察所見から、改善点を上げ、治療法選択と治療戦略を立案実行していくということになります。
1.GSM、粘膜萎縮による反復性膀胱炎→女性ホルモン、レーザー治療 2.括約筋不全、内閉鎖筋痛(腟こり)→骨盤底リハビリテーション
などの治療をご紹介しました。まず、女性ホルモン+骨盤底リハビリテーションを希望されました。根本的な治療のスタートラインに立って頂いた感じがしました。

尿道のチェック項目
先日、日本女性骨盤底医学会が開催されました。とても良かった発表を紹介したいと思います。一つは昭和大学北部病院女性骨盤底センターから岡田先生の発表です。膀胱全摘後に起こる腟脱についての詳細な分析を示されていました。女性の膀胱全摘は通常子宮・腟壁を一緒に切除する合併切除が行われます。その後、3割近い方に腟脱(小腸瘤)が起こるとされていますが、腟壁は離開しその間は結合組織となっているというものでした。正常の腟壁がなくなり離開する理由を想像してみますと、まず子宮を取るということは子宮動脈から分岐する腟動脈が遮断され、腟への十分な血流(栄養)が確保されなくなる可能性があります。このため、腟を縫合した際に、縫合部分に栄養が回らず治癒がうまくいかない。そのうえ、縫合した部位に負荷(腹圧など)により縫合部分が互いに離れるようなストレスがかかり、皮膚でいうケロイドのような状態が考えられます。あとは嘉村先生がコメントされていましたが、腟縫合の方法にもよるということです。自然な縫合でないとくっつきにくくなることは想像に難くありません。
もう一つは香川大学の岡添先生の膀胱全摘の際の子宮頚部の血流を温存しつつ、子宮の下垂を補強し、腟の軸をずらすというものです。一番予防で大事なことは、正常解剖をいじらないことだと思いました。もともとは腟脱ではないのですから。
医原性に起こりえる合併症の原因を精査し、予防のためにしっかりと取り組まれている先生方の発表には感激しました。
1.正常な腟壁を可能な限り残すこと
2.血流を維持できるようにすること
3.縫合が必要な際は正常解剖に沿った再建を行うこと
子宮の病気で子宮を切除したあとの腟脱も同じ理屈だと思いますし、同じような合併症対策につながると思います。血流の問題で腟壁が萎縮したり、腟長が短くなるなどのリスクが手術後どのような影響があるのか?新たな手術方法が考案されることを祈りたいと思います。


膀胱炎を繰り返す。なんか腟にできものがある気がする。など、診断までに数件の泌尿器科、婦人科を受診されて辿り着かれる疾患の一つです。
比較的若い女性に多く、何もしてないのに尿が漏れたような、膿が出る、出血があるなどの症状があります。
尿道周囲膿瘍は抗生剤の内服を長期的に内服することで完治する事もあります。
痛みや膿瘍の経過によって根治的な手術が必要となります。
近医で膀胱瘤の手術をされた後、尿漏れが継続すると受診されました。
膀胱腟ろうは自然閉鎖する事が少ないですが、瘻孔の位置や、瘻孔の大きさなどでも自然閉鎖する可能性は違うと考えます。
膀胱腟ろうは尿漏れが絶え間なく出てくるため日常生活に及ぼす影響は大きく、早めに手術を希望される方が多いです。
今回の相談は、4、5日漏れない時があり、その後数日漏れがあり、また4、5日漏れないという間欠的な尿漏れで、かつ漏れる量は徐々に減ってきているとのことです。
以前、子宮全摘された方(シーリングディバイスによる膀胱腟ろう)でしたが1年弱で自然閉鎖された方がいらっしゃいました。その方も間欠的な尿漏れでした。
膀胱腟ろうの手術は、原因となった手術から6ヶ月以降なら良いように思います。遅くて手術ができないと言うことはありませんとお伝えしました。

包茎には真性と仮性がある事はご存知かと思います。高齢になるとホルモンバランスの影響で、包皮炎を繰り返されたり、癒着するなどトラブルを抱えられている方がいらっしゃいます。
本日は70歳の方の手術を行いました。年齢が高いからと治療に消極的になられる方もいらっしゃいますが、感染を考えると施行しておいた方が良いと思います。
米国ではSTDのリスク因子として包茎をあげており、気になったらご相談頂ければと思います。



前立腺肥大症に伴う溢流性尿失禁の方の診察をする事があります。本日は久しぶりに診察することになりました。80歳過ぎの方で、血尿を伴う溢流性尿失禁(お風呂の水が溢れるような状態)で、ズボン、靴下までびしょ濡れになられていました。「症状は尿が漏れる」だけで痛みもないとのことでした。
普通は膀胱が緊満すると、我慢できない、膀胱の痛みがひどいなど、通常は、いてもたってもいられない状況になるのですが、一時期を乗り越えると痛みの感覚が無くなるためか、水腎症を併発して腎機能悪化で受診されることもあります。
80歳を超えると80%が前立腺肥大症の症状を抱えられていると考えられます。ひどくなる前に早めの受診をお勧めしたいと感じました。

本日はLSC手術後の膀胱前壁再発の方の、腟壁形成術(膀胱脱手術)でした。LSC手術後の再発は尿道側に起こることが多いです。メッシュが同部をカバーしきれないからかもしれません。
ヘルニア門が尿道や三角部にあるのか後壁側にあるのかが手術方法を選択するカギとなりそうです。(図)
今回は膀胱鏡で確認したところ尿道・三角部にヘルニア門が形成されており、子宮はメッシュでしっかりと上がっていることから、膀胱筋層のヘルニア門を吸収糸で縫縮しています。膀胱瘤も大きく剥離範囲も大きかったですが綺麗に収まりました。
余剰となった腟壁は「切り取らない!」ことも大事だと思っています。1週間もするとあんなに伸びていた腟壁は元通りになるからです。
従来法は腟壁を切除します、腟がさらに薄くなること、伸びが悪くなり性交痛などの原因も懸念されます。手術直後はびしっとした感じになるのですが・・・
手術時間は約30分、止血確認、尿流量測定、残尿をしっかりと確認した後、東京から静岡へ新幹線で帰宅されました。
今後も、低侵襲な日帰り手術を届けたいと思います。
もうお一方は尿道脱の方でした。高澤先生が局所麻酔で約15分で「さっと」手術され、綺麗に修復されていました。
図はヘルニア門の位置、膀胱鏡で確認ができます。

後壁

三角部
健康や幸福を維持するために、どのような工夫をしていますか ?
健康は健康である事が当たり前のように感じますが、「健康を維持」しているとずっーと健康でいられるわけでも無い事は目の当たりにします。
しかしながら、身体が病む時も心が病まずに過ごされる方も多い事にも気付かされます。「身体の健康」と「心の健康」どちらが大事か!?
どちらも大事なのですが、健康を害したからこそ得られる心の豊かさや、病と闘いながら、あるいは共存する心の健康の維持も大切なのかなと思います。
仕事でぐったりの時は自分に甘く!
健康で活力いる時は自分に厳しくでしょうか!?
昨日は四谷メディカルキューブでハンズオンでした。
子宮温存LSCで、2泊3日の入院となります。
後壁メッシュは使用せず、腹腔鏡下に腟壁形成、腟直腸中隔を再建する手術でした。
四谷メディカルキューブの先生方と「経腟でやる時と全く同じですよね」とわかる人にしかわからない、ちょいエピソードが心に沁みました。
骨盤底をリードする若手医師との実臨床での交流は本当にかけがえの無い時間になります。