実はとても多い「MPPS」「MUFS」とは?
更年期以降の女性が訴える
腟の乾燥・ヒリヒリ・外陰部痛・頻尿・残尿感・尿意切迫。
これらは GSM(閉経関連尿路性器症候群) の代表的症状として知られています。
ところが多くの患者さんを診療していると、
GSM と言われて治療しても良くならない…
そんなご相談が非常に多くあります。
調べてみると、実は
原因が「筋肉」だった
というケースが本当に多いのです。
今日は、GSM ととても症状が似ている
MPPS(筋筋膜性骨盤痛症候群) と
MUFS(筋筋膜性頻尿症候群)
いわゆる「腟こり」
について、わかりやすくお話しします。
🔷 1. MPPS(筋筋膜性骨盤痛症候群)とは?
MPPS は、骨盤底筋にできた トリガーポイント(筋肉のしこり) が痛みを引き起こす病気です。
❗よくみられる症状
- 会陰部の痛み 腟の奥の痛み・外陰部痛
- 膀胱のあたりの重い痛み
- 肛門の奥の圧迫感 -(男性)前立腺の奥が痛むような感覚
- 下腹部・腰・仙骨・鼠径部に広がる痛み
- 残便感
症状は GSM と非常に似ている ため、誤診されやすいのが問題です。
本体は粘膜ではなく、
筋肉の緊張・筋膜の問題。
エストロゲン治療やレーザーだけでは良くならないことが多く、
骨盤底リハビリが重要になります。
🔷 2. MUFS(筋筋膜性頻尿症候群)とは?
MUFS は、近年明らかになってきた 新しいタイプの頻尿症候群 です。
OAB(過活動膀胱)や IC/BPS と混同されやすく、
“great pretender(偽装者)” と呼ばれます。
❗代表的な症状
常に尿意が続く「持続性の尿意」 頻尿・尿意切迫感 排尿後の残尿感 骨盤の重さ・圧迫感
※「痛み」がないため、筋肉の病気だと気づかれにくい
❗身体所見
骨盤底筋の過緊張 トリガーポイントを認める
❗とても頻度が高い
- 新規泌尿器科受診患者の 20%
- 頻尿を訴える患者の 約32%
にも存在するという報告があります。
しかし、診断できる医療機関は多くありません。
🔷 3. GSMとMPPS/MUFSは“併存”することが多い
重要なのは、
GSM と骨盤底筋障害はどちらか一つではなく、よく重なって存在する
という点です。
典型的には:
更年期でエストロゲンが低下 外陰部の乾燥や灼熱感で痛みが増す 痛み → 骨盤底筋が緊張 MPPS や MUFS を発症
という悪循環がみられます。
🔷 4. 治療のポイント
✔ 骨盤底理学療法(リハビリ)
筋膜リリース・リラクゼーションなど、
MPPS と MUFS の改善に最も重要です。
✔ 局所エストロゲン(GSM の治療)
萎縮を改善し、痛みによる筋緊張の悪循環を断ちます。
✔ インテイマレーザー(GSM の治療)
腟・尿道周囲の血流改善や粘膜の再構築により、外陰部痛・頻尿・残尿感が改善する例もあります。
✔ 体外衝撃波(ESWT)デュオリス:Duolith®︎
慢性骨盤痛に有効とされ、新しい治療として期待されています。
✔ 磁器刺激療法(スターフォーマー®︎)
骨盤底の神経刺激で筋肉を緩めます。
🔷 5. 当院での代表症例
60代女性。
1年間 GSM として治療され改善しなかった方。
当院で評価したところ、
GSM(腟萎縮)は確かにあり しかし同時に 強い内閉鎖筋トリガーポイント 圧刺激で尿意が誘発 → MUFS と診断
GSM+MUFS として、
エストロゲン+レーザー+骨盤底筋リハビリを組み合わせたところ、
数ヶ月で症状が大きく改善しました。
🌈 まとめ
GSM(閉経関連尿路性器症候群)は非常に多い病態ですが、
その陰に 骨盤底筋の障害(MPPS/MUFS)が隠れている ことは珍しくありません。
「治療しているのに良くならない」
「原因がよくわからない痛みや頻尿が続く」
そんな方は、
GSM と筋膜性疾患の両面から考えることが大切です。
当院では、
GSM・MPPS・MUFS を総合的に評価し、
エストロゲン・レーザー治療・骨盤底理学療法を組み合わせた治療を行っています。
お気軽にご相談ください。
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ご予約:
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