肛門痛、膀胱痛、下腹部痛、陰部痛などなど、どこからの痛みなのかわからず、まさに原因がわからないためひっくるめられた疾患です。
医療者も原因がはっきりしないため、適切な医療提供が難しく悩まれている方も多いこととおもいます。度々もっと良い治療がないものかと申し訳ない気持ちになることもしばしばです。
他院で治療され、日本橋骨盤底診療所にいらっしゃった方の中にも、最終的な原因がわからない方もいらっしゃいますが、痛みの発する部位を特定するだけでも一歩治療に繋がることもあり、原因を突き詰めることが大事に感じます。
痛みの原因はどこから?
- 膀胱(間質性膀胱炎/膀胱痛症候群)
- 肛門、直腸(ぢ、直腸脱など)
- 子宮、腟壁(腟炎:細菌性、ウイルス:ヘルペス、トリコモナス、萎縮性など)
- 陰部痛(陰部神経痛や感染)
- 筋肉(内閉鎖筋などの骨盤内の筋肉)
- 血管(骨盤内の静脈の拡張など)
- 神経(陰部神経や腰部椎間板ヘルニアなど)
など特に膀胱、腟、子宮、直腸ではない事がわかると、筋肉、神経、血管のいずれか、あるいはミックスしている事がわかります。
筋肉(筋膜や結合部)であれば、筋肉へのアプローチ、筋肉ストレッチ、筋膜リリースなどで痛みの原因となる筋肉をほぐしていきます。また、痛みの原因となる筋肉への負荷軽減に努めたり、セルフケアなどで改善する事が多く、骨盤内の筋肉が原因であると治療選択がはっきりして効果が高くなります。
神経ならば痛みを発する神経のブロックや痛みの緩和治療を行います。鍼治療やお灸など効果がある事ごあります。陰部の神経は陰部神経によります。陰部神経はアルコック菅と言う細い通路を通ります。アルコック菅が狭くなって神経を圧迫する事で痛みを発しているのではと想像することもありますが、証明する方法がなく想像止まりになってしまいます。
血管、つまり骨盤内うっ滞症候群(骨盤内の静脈の灌流が悪く静脈が拡張することによる痛み)ならば、さらにうっ滞の原因となっている静脈を精査します。特に左の性腺静脈(精巣静脈や卵巣静脈)はの逆流で起こる静脈瘤は有名で、精巣周囲の静脈の拡張や卵巣周囲の血管の拡張で痛みを発っしている可能性もあります。静脈を切る手術なども検討されます。