「どこに行っても異常はないと言われたのに、症状は辛い」——こうした悩みを抱えて当院を訪れる方は少なくありません。
今回ご紹介するのは、60代女性、主訴は頻尿と陰部の不快感です。
【初診時】
受診は4か月前。診察では、
腟pH:8.5(通常はpH4.5以下が望ましい)
腟粘膜萎縮:高度 → 閉経後に多い「GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause:閉経関連尿路性器症候群)」が疑われました。
さらに台上診(骨盤底の触診)では、右内閉鎖筋に10点、左内閉鎖筋に8点の圧痛点(トリガーポイント)、さらに尾骨筋にも強い痛みを確認。これは筋筋膜性骨盤疼痛症候群(MPPS)を示唆していました。
つまり、「GSMによる腟粘膜萎縮」+「MPPSによる筋肉性の痛み」が重なって症状を引き起こしていた可能性が高いのです。
【治療方針と実際のアプローチ】
治療は段階的に進めました。
1.ホルモン軟膏の使用:腟粘膜の環境改善を目的に。
2.インティマレーザー治療(1回):腟粘膜の再生を促進。
3.骨盤底リハビリテーション(月1〜2回):内閉鎖筋や尾骨筋の緊張を緩和し、正しい骨盤底筋の使い方を習得。
【経過と改善】
翌月の診察では腟pHが4.5未満まで改善。腟内環境が大きく回復しました。 その後も骨盤底リハビリを継続。 4か月後の再診では、頻尿も陰部不快感も全く消失。 台上診で確認しても、圧痛点(トリガーポイント)は完全に消失していました。
患者さんは「どこに行っても異常はないと言われて、でも症状は辛く…ここでやっと改善した」と大変喜ばれていました。
まとめ
このケースは、「GSM」と「MPPS」という2つの要因が重なって症状を引き起こしていた例です。
GSM(閉経後尿路性器器症候群)による腟粘膜の萎縮 → ホルモン軟膏とレーザーで改善。 MPPS(筋筋膜性骨盤疼痛症候群)による筋肉の痛み → 骨盤底リハビリで改善。
「検査で異常がない」と言われても、腟pHや骨盤底筋の状態をきちんと評価することで、的確な治療につながることがあります。
日本橋骨盤底診療所
住所: 東京都中央区日本橋2-1-10
柳屋ビルディングB2
電話: 0362625389
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