「え?膀胱炎がレーザー治療で治る?」泌尿器科の先生からこんな質問が多く、メカニズムを説明すると半信半疑にも納得される先生と懐疑的な先生がいらっしゃいます。私もレーザー治療を手にするまでは、局所のホルモン補充療法を行いなんとかしのいでいました。レーザーで膀胱炎を治すのでは無く、膀胱炎になりにくい免疫構造を取り戻すと言うとわかりやすいでしょうか。女性ホルモンの補充により尿道周囲粘膜、腟粘膜の状態が改善すると、尿道周囲、腟内のよい細菌叢(ラクトバチルスやディーデル桿菌など)が活性化しPHを下げてくれます(酸性になる)。大腸菌などの病原菌はこの酸性土壌では生きていけず、尿道内や腟内に到達するまでに死滅します。

張りのある尿道粘膜

張りのなくなった尿道粘膜
腟や尿道周囲粘膜にレーザーを照射すると、粘膜に細かな傷がつきます、この傷を自身の組織修復因子が働き修復が活発になります。それと同時に粘膜保護のためコラーゲンが入ってきます(レーザーの攻撃に耐えるため)。この修復機構により尿道周囲や腟粘膜がふっくらして潤いが戻ります。ふくっくらとした土壌に再びよい細菌叢が復活し膀胱炎を繰り返さなくなるというわけです。
GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)と単純に決めつけて、レーザー治療というのは、リスクを伴う可能性があります。尿検査や膀胱鏡など腫瘍性病変(膀胱がんなど)や結石などがないことを確認していただきたいと思います。実際に数名の方に腫瘍がみつかり、腫瘍の治療を行った方がいらっしゃいます。
レーザー治療後、3時間の会議も心配なくなったとの声を頂いたりと、膀胱炎にならなくなったと安堵の声を頂いております。
尿道周囲や腟内は膀胱鏡などカメラで確認しご本人に観ていただくことでより理解が深まります。
一般の泌尿器科医の先生方にも繰り返す膀胱炎の病態の理解が深まると良いと思います。

