尿もれ(腹圧性尿失禁)で「骨盤底筋を鍛えましょう」と言われたのに、なかなか改善しない——そんな方に隠れている原因のひとつが「チグハグ底筋」です。
🔹チグハグ底筋とは?
骨盤底筋を締めようと頑張っているのに、なぜか押し出すように動いてしまう。
これは、右手と右足を同時に出して行進してしまうような「チグハグ運動」。
脳が「締める」という指令を出しているのに、身体が「押し出す」という反対の動きをしてしまうのです。
この状態では、いくら頑張ってトレーニングしても尿もれが悪化することがあります。
🔹治療の第一歩:チグハグ運動を止める
チグハグ底筋の治療は、「動かす」ことよりもまず「止める」ことから始まります。
最初のトレーニングは意外にも“呼吸”です。
お腹をへこませながらゆっくり息を吐くとき、チグハグな動きをするのはとても難しい。
呼吸を整えることで、無意識のチグハグ運動を抑え、骨盤底筋に正しい感覚を取り戻す練習になります。
🔹第二段階:底筋を“目覚めさせる”
次のステップは「底筋を感じ取る」こと。
今まで誤った動きをしていた筋肉たちに、正しい動きを“再教育”していきます。
ここでは、理学療法士など専門家によるマンツーマンのリハビリが大きな力になります。
超音波画像で筋肉の動きを確認したり、磁気刺激やバイオフィードバックを併用したりしながら、少しずつ本来の動きを取り戻していきます。
🔹では、どれくらいで治るの?
運動学習の観点から言うと、新しい動きを身体が覚えるまでには約3か月かかるといわれています。
これは、利き手と反対の手でお箸を使えるようになるくらいの時間と努力が必要ということ。
最初の1か月は“チグハグをやめる感覚”を身につけ、
次の1〜2か月で“正しい骨盤底筋の動き”を習得していくイメージです。
🔹どんな治療でも基礎が大事
尿もれの治療はレーザー、磁気刺激、PRP、手術などいろいろありますが、
すべての基礎となるのは「正しく動く骨盤底筋」です。
チグハグ底筋の改善は遠回りのようで、実はすべての治療の“近道”なのです。
✨まとめ
- チグハグ底筋は「頑張りすぎの裏返し」
- まず呼吸で止めることから始める
- 改善には約3か月の学習期間が必要
- 専門家の指導のもとで「正しい動き」を再教育することが大切
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