顕微鏡的血尿と尿細胞診 Class 3
「Class 3だからまだ大丈夫?」と思っていませんか?
健康診断や人間ドックで、
「顕微鏡的血尿があります」
「尿細胞診が Class 3 でした」
と言われ受診されるケースはあります。
一方で、
「症状もないし大丈夫ですよね?」
「Class 4になったら泌尿器科を受診すればいいですか?」
という質問もよくいただきます。
結論から言うと、Class 3だから様子見でよいとは限りません。
血尿は「出血している」というサイン
尿に血液が混じることを血尿と呼びます。
肉眼で赤く見える場合を「肉眼的血尿」、
顕微鏡で初めて確認できる場合を「顕微鏡的血尿」といいます。
大切なのは、
血尿は原因があって初めて出現する
ということです。
血尿の原因はさまざま
① 尿路上皮がん
最も見逃したくない原因です。
膀胱がんや腎盂尿管がんなどの尿路上皮がんでは、がん組織の構造が脆いため、わずかな刺激でも出血しやすくなります。
初期には痛みなどの症状がないことも多く、
血尿だけが唯一のサイン
ということも少なくありません。
② 尿路結石
石が尿路の粘膜を擦ることで出血します。
激しい痛みを伴うこともありますが、小さな結石では血尿だけの場合もあります。
③ 前立腺肥大症
前立腺が大きくなると血流が豊富になり、
まるで鼻血のように血管が破れて出血することがあります。
④ 尿道カルンクル
女性にみられる良性疾患です。
尿道の粘膜が外側へ突出し、擦れることで出血を繰り返します。
尿細胞診 Class 3とは?
尿細胞診は尿の中に剥がれ落ちた細胞を顕微鏡で調べる検査です。
一般的には、
- Class 1:正常
- Class 2:良性
- Class 3:判定困難・異型細胞あり
- Class 4:悪性疑い
- Class 5:悪性
と分類されます。
Class 3は「安全」ではありません
よくある誤解が、
「Class 4になったら危険」
という考え方です。
しかしClass分類は成績表ではありません。
Class 3は、
良性とも悪性とも断定できない状態
を意味しています。
つまり、
- 炎症による変化
- 結石による刺激
- 良性疾患
のこともあれば、
- 早期の膀胱がん
- 上部尿路がん
- CIS(上皮内癌)
が隠れていることもあります。
そのため、
Class 3だから安心
ではなく、
Class 3だからこそ追加検査が必要になることがある
のです。
膀胱鏡検査は必要?
血尿や尿細胞診異常がある場合、
- 膀胱鏡検査
- 超音波検査
- CT検査
- 再度の尿細胞診
などを組み合わせて原因を調べます。
膀胱がんの中には画像検査だけでは分からず、
膀胱鏡で初めて発見されるものもあります。
まとめ
顕微鏡的血尿も肉眼的血尿も、
身体からの大切なサインです。
また尿細胞診 Class 3は、
「まだ大丈夫」という意味ではありません。
症状がなくても、
- 血尿が続く
- 尿細胞診で異常を指摘された
- 繰り返し血尿が出る
場合には、泌尿器科でしっかり評価を受けることをお勧めします。
血尿を見つけることは、がんを見つけるためではなく、がんを見逃さないため。
自己判断せず、一度専門医に相談してみてください。
日本橋骨盤底診療所




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