30代男性がHPVワクチン3回接種を完了。「予防する」という選択
先日、30代の男性がHPVワクチンの3回目の接種を終えられました。
ご自身でHPVについて調べ、問題意識を持ち、「予防できることは予防したい」と考え、実際に行動に移されました。
HPVワクチンは決して安いものではありません。
それでも、自分の健康、そして将来のパートナーのために接種を決断されたことは、とても素晴らしいことだと思います。
私自身もHPVワクチンを接種しています。
医師だからではなく、「予防できる病気は予防したい」という一人の人間としての考えからです。

HPVは女性だけの問題ではありません
「子宮頸がんのワクチン」というイメージを持たれている方も多いと思います。
しかし、HPVは男女ともに感染するウイルスです。
男性も感染し、パートナーへ感染させる可能性があります。また、男性自身も陰茎がん、肛門がん、中咽頭がんなどのHPV関連がんを発症することがあります。
つまり、HPVワクチンは女性だけでなく、男性にも意味のあるワクチンです。
もっと言えば、家族にも・・・
娘、パートナー、母 想像できますか?
オーストラリアでは未来が変わり始めています
オーストラリアでは男女ともにHPVワクチン接種が普及しています。
その結果、この高い接種率が維持されれば、将来的に子宮頸がんは「希少がん」になると予測されています。
ワクチンによって、がんそのものを減らせる時代が現実になりつつあるのです。
私が「予防」を勧める理由
私は泌尿器科医として、子宮頸がんの手術や放射線治療後の合併症を数多く診療してきまし、今も診療しています。
・膀胱腟ろう
・尿管腟ろう
・尿管損傷
・尿管狭窄
・尿失禁 など
どれも患者さんの生活に大きな影響を与え、再手術や長期的な治療が必要になることもあります。
もちろん、子宮頸がんの治療は命を救うために欠かせません。
しかし、そのような患者さんを診療するたびに、
「もし、このがんを予防できていたら…」
そう思わずにはいられません。
子宮頸がんは一人だけの病気ではありません
子宮頸がんは、ご本人だけの問題ではありません。
家族、パートナー、仕事、そしてその後の人生にも大きな影響を及ぼします。
だからこそ、「女性の病気」と考えるのではなく、男女みんなで予防していく病気として考えていただきたいと思っています。
今回、3回の接種を完了された患者さんの行動力に、私自身も勇気をいただきました。
このような一人ひとりの選択が、未来の子宮頸がん、そしてHPV関連がんを減らしていく力になると信じています。
予防できる病気は、予防する。
その輪が少しずつ広がっていくことを願っています。
日本橋骨盤底診療所




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