Pip: 骨盤底、ED、HPVワクチン——日本橋骨盤底診療所が今週、「仕方ない」という言葉を三方向から解体しにきました。
Mara: 日本橋骨盤底診療所の最新記事を今回は取り上げます。骨盤底機能障害とそのリハビリ、薬に頼らないED治療、そして男性へのHPVワクチン接種の意義、という三つのテーマです。
Pip: どれも「諦めるしかない」と思われがちな領域ですね。
Mara: まさに。では骨盤底機能障害の話から始めましょう。
「気のせい」ではない——骨盤底の痛みとリハビリの実際
Mara: 骨盤底の痛みや尿もれは、なぜ見過ごされてきたのか。そして専門的なリハビリはどこまで状況を変えられるのか、というのがこのセグメントの核心です。
Pip: 60代女性の症例記事が、その問いに正面から答えています。泌尿器科も婦人科も「異常なし」と言った。それでも痛みはあった。
Mara: 記事はこう書いています。「画像検査では写らない、筋肉そのものの過緊張や瘢痕化した部分が痛みの原因になっていることがあり、婦人科・泌尿器科的な異常がないからといって『原因がない』わけではありません。」
Pip: つまり検査で「異常なし」は「問題なし」ではない。骨盤底筋のトリガーポイントは画像に映らないまま、人を座れなくさせる。
Mara: この症例では骨盤底筋リハビリ、体外衝撃波治療、局所ホルモン療法を組み合わせて改善しました。ただしその後、ホルモン療法を自己判断で中断したことで再発しています。腟pHが8.0まで上昇し、粘膜がただれていた。
Pip: pHが8.0というのは、通常の4.5以下と比べると相当な変化ですね。
Mara: GSM——閉経関連尿路性器症候群——の再燃です。ホルモン療法は自己判断で止めると粘膜の状態が戻ってしまう、という実例です。
Pip: そしてこの記事が「なぜ男性にも知ってほしいのか」という節を立てているのが興味深い。パートナーの理解が治療の鍵になる、と。
Mara: 実際にこの症例では、ご主人が自宅での筋膜リリースに協力していました。治療はクリニックの中だけで完結しない、という視点です。
Pip: 一方、参議院議員会館での講演記事は、この問題をもっと大きな構造として捉えています。「もっと早く知っていれば」という患者の声が、政策の場で共有された。
Mara: そして「なぜ病院によって説明が違うのか」という記事が、制度的な理由を明確にしています。骨盤底リハビリテーションは現在、保険診療の対象外です。だから大病院では「体操してください」で終わりやすい。
Pip: 保険の枠が、提供できる医療の深さを決めてしまっている。
Mara: その記事はこうも指摘しています。骨盤底筋を締める動作はできても、弱い力で長時間キープする力が不足している——そういう繊細な問題は、専門的な評価なしには見えてこない、と。
Pip: 骨盤底の話が、今度は男性の機能回復へとつながっていきます。
薬を超えて——EDの根本改善を目指す陰茎リハビリテーション
Pip: ED治療というと内服薬のイメージが強いですが、「薬が効かなくなった」「副作用が気になる」という声に、別のアプローチがあるという話です。
Mara: 記事はその方針をこう表現しています。「骨盤内と陰茎の血流を根本から改善し、ご自身の機能を取り戻す『陰茎リハビリテーション』に力を入れています。」
Pip: 対症療法ではなく、血流の土台を作り直す、ということですね。
Mara: 具体的にはレーザー治療、磁気刺激療法、体外衝撃波療法、自宅用の医療機器、そして再生医療的なアプローチまで、複数の手法を組み合わせる設計です。原因が人によって異なるから、オーダーメイドで対応する、というのが記事の主張です。
Pip: 骨盤底の文脈で出てきた体外衝撃波が、ここでも登場するのは偶然ではないですね。では最後のテーマへ。
予防できる病気は予防する——男性とHPVワクチン
Mara: HPVワクチンは子宮頸がんのワクチンというイメージが強いですが、30代男性の接種完了を報告するこの記事は、その前提を問い直しています。
Pip: 記事はこう書いています。「HPVは男女ともに感染するウイルスです。男性も感染し、パートナーへ感染させる可能性があります。」
Mara: 男性自身も陰茎がんや肛門がん、中咽頭がんのリスクを持つ。オーストラリアでは男女ともに接種が普及した結果、子宮頸がんが将来「希少がん」になると予測されています。予防の輪を広げることが、がんそのものを減らす。
Pip: 「仕方ない」「年齢だから」——今週の記事はその言葉を、骨盤底でも、EDでも、感染症予防でも、一つずつ返しにいっていました。
Mara: 次回もこの診療所の発信を追っていきます。



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