導入
「性交のたびに痛い」
「入口がヒリヒリする」
「指で触るだけで痛い」
このような症状があるにもかかわらず、
「異常ありません」
「気のせいです」
「我慢してください」
と言われ、悩み続けている方は少なくありません。
このような痛みの原因の一つが腟前庭痛(Vestibulodynia)です。
日本ではまだ十分に知られていませんが、決して珍しい病気ではありません。
「彼氏と別れてしまいました。」「微妙な空気になってしまって」など
また、男性がデリケートゾーンをよく分からず、AVで学んだ間違った知識が影響する事も少なくありません。
痛いものは痛い!
腟前庭とは?
腟前庭とは、尿道と腟の入口周囲にある粘膜の部分です。
実はこの場所には、
・神経
・血管
・小さな分泌腺
が集中しているため、とても敏感な場所です。
ここに炎症や神経過敏が起こると、
- 挿入時だけ痛い
- タンポンが痛い
- 自転車でも痛い
- 下着が触れるだけで痛い
という症状が現れます。
原因は大きく2つ
性交痛を診療していると、
原因は大きく
①粘膜
②筋肉
この2つに分けて考えることが非常に重要です。
①粘膜が原因
- 閉経関連尿路性器症候群(GSM)
- ホルモン低下
- 前庭部の炎症
- 神経の過敏
- 感染後の変化
などです。
この場合は、
入口を触るだけで痛みがあり、
綿棒で軽く触れるだけでも痛みが再現されます。「スワブテスト」と呼びます。
②筋肉が原因
実は見逃されることが多いのがこちらです。
骨盤底筋が硬くなったり、
筋膜に痛み(筋筋膜性骨盤疼痛症候群:MPPS)があると、
入口が痛いと思っていても、
本当の原因は筋肉ということがあります。
押して痛い部位を「トリガーポイント」と呼びます。
非常に多い病態です。
実際には両方あることも多い
「粘膜だけ」
「筋肉だけ」
という方もいらっしゃいますが
実際には
粘膜と筋肉の両方が原因になっていることが少なくありません。
だからこそ、
どちらなのかを見極める診断が重要になります。
次回は、
「自分でもできるセルフチェック」
についてご紹介します。

日本橋骨盤底診療所



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