― 水腎症ではなかった“本当の原因”とは ―
■ 腰背部痛は腎臓のサイン?
「腰が痛い=腎臓が悪いのでは?」
外来で非常によくある相談です。
特に、
片側の腰背部痛 過去に尿管・腎臓の手術歴がある 痛みが強く不安
こうした場合、「水腎症では?」と心配されて受診される方が多くなります。
■ 今回のケース
2ヶ月前に腰背部痛が出現
→ 約2週間で自然軽快
しかし
1週間前から再び痛みが出現し受診
さらに
👉 過去に尿管手術の既往あり
→ 水腎症を強く疑って受診
■ 検査結果:腎臓は問題なし
エコー検査では
👉 水腎症なし
👉 腎臓の異常所見なし
つまり
「腎臓由来の痛みではない」
■ それでも痛い…原因はどこ?
ここが非常に重要です。
「痛みがある=必ず原因がある」
今回のポイントは診察所見でした。
■ 決め手は“触診”
叩打痛(CVA tenderness)なし → 腎盂腎炎・水腎症の可能性は低い
しかし
👉 側腹部〜腸腰筋に圧痛あり
👉 大腿を動かすと痛み誘発
これは典型的に
「腸腰筋由来の痛み」
■ 腸腰筋とは?
腸腰筋は
腰椎〜骨盤〜大腿骨をつなぐ筋肉 「姿勢」と「歩行」を支える超重要筋
この筋肉が硬くなると
腰背部痛 側腹部痛 下腹部の違和感
などを引き起こします。
■ 原因は“現代病”
今回の患者さんは
👉 数ヶ月前から仕事が変化
👉 長時間の座位
👉 猫背姿勢
つまり
「姿勢による慢性的な筋緊張」
🔸腎臓と筋筋膜性の痛みの違い
項目 腎臓 筋肉(腸腰筋など)
叩打痛 あり なし
体動で変化 少ない 強く変化
圧痛 深部で不明瞭 ピンポイント
姿勢との関連 少ない 強い
■ 見逃されやすい理由
このタイプの痛みは
CTやエコーで異常なし 「異常なし」と言われる 原因不明とされる
結果
👉 医療難民になりやすい
■ 実は骨盤底とも関係する
腸腰筋の緊張は
骨盤の歪み 骨盤底筋の過緊張
につながり
頻尿 尿意切迫 下腹部違和感
の原因にもなります。
■ まとめ
腰背部痛=腎臓とは限りません。
今回のように
👉 筋肉(腸腰筋)が原因のケースは非常に多い
特に
デスクワーク中心 姿勢が悪い 同じ姿勢が長い
こうした方は要注意です。
■ 当院の考え方
当院では
👉 「画像で異常なし」で終わらせない
筋肉 骨盤底 姿勢
まで含めて評価します。
■ こんな方はご相談ください
腰痛が続くが検査で異常なしと言われた 腎臓が心配と言われたが異常なし 頻尿や下腹部違和感もある
👉 原因は“筋肉”かもしれません
日本橋骨盤底診療所
予約


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